ニュース・お知らせ

  • ニュースリリース

世界初、メキシコ商業施設で
スパイラルエスカレーターのリニューアル工事を実施

独自の曲線デザインを継承し、安全性維持と省エネ性能の強化で建物価値向上に寄与

掲載のデータは発表当時のものです。価格・仕様について変更する場合もございます。


リニューアル後のスパイラルエスカレーター

 三菱電機ビルソリューションズ株式会社(取締役社長 織田 巌、本社:東京都千代田区)は、メキシコのサンタ・フェにある商業施設「Liverpool(リベルプール)」向けのスパイラルエスカレーターについて、メキシコでの昇降機販売を担う三菱電機メキシコ社がリニューアル工事を10月に完了しましたのでお知らせします。本工事は、スパイラルエスカレーターのリニューアルとして世界で初めて実施されました。

 スパイラルエスカレーターは、世界で唯一当社のみが製造する弧を描く曲線エスカレーターです。今回リニューアル工事を行ったのは、1992年に当社が納入して以来、メキシコ国内に現存するスパイラルエスカレーター2台のうちの1台です。エレベーターやエスカレーターは、継続的に適正なメンテナンスにより機能維持・回復を図っていますが、老朽化や製造中止部品の増加リスクは経年で高まります。今回、適切な時期のリニューアルにより主要部品の取り替えを行うことで、安全性や信頼性、快適性を高めるとともに、新規機能・意匠を適用することで、省エネ性やデザイン性の向上を実現しました。

 今回のリニューアル工事を通じて得た知見やノウハウを次世代へ継承し、今後のお客さまのスパイラルエスカレーターのリニューアルニーズに的確にお応えしていきます。


リニューアル製品・工事の特長

1.世界初、スパイラルエスカレーターのリニューアル工事を実施し、製品の安全・安心な継続稼働に貢献
・当社が唯一製造するスパイラルエスカレーターのリニューアル工事を、世界で初めて実施
・主要部品(制御盤、ドライブユニット、安全機器等)を交換し、建物の中心的存在であるスパイラルエスカレーターの安全・安心な継続稼働を実現

2.新規機能や意匠を適用することで、省エネ性やデザイン性の向上を実現
・停止待機自動運転機能を新規に導入。センサーでエスカレーターの利用者を検出し、利用者がいないときには自動で運転を停止させることで無人時のエネルギー消費を削減し省エネを実現
・ポリカーボネート製の既存側板パネルをガラス素材のパネルにリニューアル。プラスチック素材特有の日焼けなど老朽化の影響を軽減するとともに意匠性を向上
・省エネ性やデザイン性を高めることで、お客さまの建物価値向上に寄与

イメージ※1
3.施工条件や構造上の課題を熟練技術で克服し、安全・高品質なリニューアルを実現
・営業中の施設で現場の作業スペースに制約があり、既設部品の撤去作業にスペース確保の困難性があったものの、現地で部品を吊り上げるクレーンやぐら※2の設置位置の変更や組み換えを何度も実施することにより作業を完遂
・側板パネルや意匠部品の取り付け作業では、スパイラルエスカレーター独自の曲線デザインゆえにズレや隙間が発生しやすい課題に対し、現地で部品を削るなど熟練工の経験を活かしながら、ミリ単位での細やかな調整を実施
・今回のリニューアル工事を通じ、スパイラルエスカレーターのリニューアルに関する高度かつ専門性の高い技術・技能を次世代へ確実に継承・共有することで、今後のお客さまのリニューアルニーズへの対応体制を強化

納入製品仕様

納入製品
主な交換部品
台数
製作担当
スパイラルエスカレーター
制御盤、ドライブユニット、
安全機器、手すり、
ステップ、側板パネル
1台
稲沢ビルシステム
製作所

今後の予定・将来展望

 当社が1985年にスパイラルエスカレーターを世界で初めて開発して以来、111台のスパイラルエスカレーターを製造してきました。現存するスパイラルエスカレーターは製造後30~40年を超えるものもあり、リニューアルの需要は今後も一定数発生することが見込まれます。特にスパイラルエスカレーターはその特殊な曲線構造により、設計から製造、設置に至るまで極めて専門的な技術とノウハウが求められます。加えて今回のリニューアル工事では、従来実施してきた新規設置とは異なり、エスカレーターの骨組み部分であるトラスなど引き続き使用が可能な既存部品は残しながらの解体から設置、調整を行うため、当社としても初めての挑戦となりました。今回は、これまで国内外でスパイラルエスカレーターの設置を成功させてきた熟練の技術者が先導し、将来に向けて技術伝承を行いながら工事を完遂しました。

 当社は、今後も唯一無二の存在であるスパイラルエスカレーターを高品質な保守やリニューアルとともに提供し、世界中で安心・安全・快適にご利用いただけるよう尽力してまいります。


三菱電機メキシコ社概要

社 名
Mitsubishi Electric de Mexico,S.A. de C.V.
所在地
メキシコ合衆国 メキシコ州
出資比率
三菱電機株式会社 86.15%、三菱電機ビルソリューションズ株式会社 13.85%
設立
1976年4月
事業内容
昇降機の製造、販売、据付、保守

商標関連

「スパイラルエスカレーター」は三菱電機の登録商標です。


※1 本案件納品とは異なります
※2 一般的な建設用クレーンや天井クレーンとは異なり、軽量物の搬送を目的とした自立型の簡易クレーン装置を指す。アルミ製のフレーム構造を有し、設置・移動が容易で、建屋構造に依存せず運用可能な点が特徴

以上

報道関係からのお問い合わせ先

三菱電機ビルソリューションズ株式会社 コーポレートコミュニケーション部
〒100-8335 東京都千代田区丸の内二丁目7番3号
TEL 03-6206-5030 E-mail:a_mebs_press@meltec.co.jp

お客様からのお問い合わせ先

三菱電機ビルソリューションズ株式会社 海外事業統括本部
〒100-8335 東京都千代田区丸の内二丁目7番3号
MAIL: bod.inquiry@rk.MitsubishiElectric.co.jp